2015年3月30日月曜日

インタビュー第四弾 櫛部武俊さんと、生活困窮者自立支援制度

今年の二月下旬、釧路を訪れ、「生活困窮者自立支援制度」のモデル事業を全国に先駆けて行っていた一般社団法人 釧路社会的企業創造協議会の事務所を尋ねて行った櫛部武俊さんのインタビュー、遅れに遅れましたが、本日掲載させていただきました。丁度、制度発足直前という、ある意味ではタイムリーなものとなった、としておきましょう(笑)。
http://ethic.cloud-line.com/interview/11/

 内容の長さや私の文章の中でも垣間見えるかも知れませんが、私はかなりな「櫛部ファン」です。櫛部さんの魅力はさまざま思うのですが、一番思うのは、櫛部さんという人は人と「共有」したい人なのではないか、ということです。今風にいえば、「シェア」したい人、というか。

 生活困窮者自立支援制度とか、生活保護制度のゆくえの中で活躍する人という捉え方だと、どうしても経済問題や社会問題の枠組みのスペシャリストとして捉えがちになりますし、行政マンでもあった櫛部さんには特にそういう視点でまず考えてしまいそうですが、実際の櫛部さんはむしろ「人と気持ちを分かち合いたい人」という気がするんです。

 「こう思わない?」「そういうとこあるよね~」「あいつすごいね~」「これ、どう思う?」「何か違わないか?」みたいな、人と人との関わりあいの割合深いところの「そうかな」「そうだよね」という分かち合いを求めていて、それを阻むのが経済とか、社会関係とか、孤立孤独とか。そういうものを取り払われた中で人が自由に「感じられる」状態をわかちあいたい。それを阻むものと向き合いたい。何よりもまず経済問題とか、社会問題が先にある人だけではけしてないんじゃないかと思うんです。
 そうでないと、私みたいな身分不詳なものにこんなにいろんなことは話してはくれないと思います。おそらく櫛部さんの明るさと人間探究心はかなり若い頃に培われた何ものかだと思いますが、それをきっと組織人としてシンドイ時も忘れないで来られた。その恩恵はちゃんとあって、僕は釧路に櫛部さんがおられることが寒い土地柄だと思うけど、灯火な気がしています。職場も若い職員の人たちも含めてとても明るいものでした。

 困窮者自立支援制度の具体的なことを付け加え忘れてました。

 行政はまず生活相談の窓口を設置し、相談に来られた人の支援計画を作ります。これが法定必須事業。もう一つの必須事業は離職後に住宅を失った人を対称にする「「住宅確保給付金」。
 任意の事業として、日常生活自立、社会生活自立をベースにした「就労準備支援事業」、ホームレスなどの人のための「一時生活支援事業」、家計相談、家計管理に関する扶助「家計生活支援事業」、そして生活困窮世帯の子どものための「学習支援事業」などです。

 釧路では中間労働、社会的企業として「魚網作り」を行っていますが、現在多くの自治体では任意事業の動きは鈍いようです。現在進行形の法律なので、今後を見守って行きたいものです。

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